TRAVERING

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【寄稿】旅訳 方丈記 元祖ミニマリスト 鴨長明の人生をたどる旅

      2016/08/22

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人生に波乱しかない!教科書で習った鴨長明のイメージがひっくり返りました。方丈記の「方丈」とは「四畳半」のような意味で、いつでも移動できるモバイルハウス。下鴨神社の跡取り息子である「鴨」長明が、なぜその暮らしに辿り着いたのか。「波乱方丈」の人生を書かせていただきました。

これまでのような旅のレポートではなく、何冊も文献を読み込んで鴨長明の人生をルポとして書きたいと思った意欲作。今までで最も時間がかかったコンテンツとなりました。

書きたいと考えた理由は、「鴨長明の文章はコピーライターみたいだ」と思ったから。方丈記を一読してそう思ったのですが、そう感じたのは僕だけではありませんでした。文献をあたっていると、かの五木寛之と堀田善衛も「コピーのようだ」と言及していたのです。

堀田善衛は宮崎駿が最も尊敬しているという作家。それゆえに方丈記はジブリアニメ化も検討されていたと聞く。それほどに物語やメッセージがあるとも言えるかもしれない。「え〜、方丈記なんて…」と思っていた人(たとえば僕)ほど発見があるはず。そう思ったのです。

鴨長明は30歳までニートであり、売れないミュージシャンだった。鴨長明という人物を思い描きながら、その人生を旅してたどる前編。

【旅訳:方丈記】元祖ミニマリスト 鴨長明の人生をたどる旅(前編)

方丈記、最後の一行に隠されたミステリー。方丈記の内容を読み返しながら、その舞台を旅してたどる後編。

【旅訳:方丈記】元祖ミニマリスト 鴨長明の人生をたどる旅(後編)

 

さらに。

方丈記を読めば読むほどYADOKARIさんにぴったりだと思いました。「ヤドカリは小さな貝を好む。それは身の丈を知っているからだ」という言葉も出てきます。寄稿を相談するとYADOKARIさんは快く受け入れてくれました。「総集編」ではなく「モバイルハウス特化編」です。

方丈記はミニマリスト文学。鴨長明が建てた800年前のモバイルハウスとは?

ぼくは記事を書いているのではなく「コンテンツ」を作っているのだと思いたいです。メディアから「こういう記事を書いてほしい」というような依頼を受けるのではなく、「これについてこう書きたい」という企画を自分で提案する。

ひとつのコンテンツが、ひとつのメディアにおさまる必要もない。メディアを横断して書くことで、ひとりでも多くの人に読まれるコンテンツにしていきたい。それが理想です。

次は徒然草について書きたいな。糸井さんのコピーにしても、黒澤映画にしても、モーツァルトにしても、ゴッホにしても。時の洗礼を浴びて生き残ってきたものにハズレはない。つくづく思う。そういうものを残せる書き手に、やっぱり、なりたい。

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