TRAVERING

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未知の絶景(番外編1)

      2015/10/15

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未知の細道という旅メディアで書かせていただいた「未知の絶景(前編後編)」。北海道のまだ知られていない絶景を探しに行くという企画で、本編では20ヶ所ほど紹介しました。

が、実はまだまだあるんです。天気が悪くて写真が撮れなかったから、未知というには有名かもしれないから、などなど、本編で書くのをやめた理由は様々ですが、番外編として、スピンオフとして、裏話として、アウトレットとして、未公開絶景をご紹介していきたいと思います。

 

#21:津軽海峡フェリー

横浜から東北まで2週間ほどかけて北上していた僕は、青森の津軽海峡からフェリーで函館に上陸した。北海道をバイクで旅するライダーは多いけれど、津軽海峡を渡ってくるタイプは実に少ない。たいていは舞鶴や大洗などからダイレクトにやってくる。3時間ほどの航海だが、津軽海峡で見る夕日は旅のオープニングムービーのようでたまらない。

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#22:活いかの踊り丼

活イカどーん!函館の「一花亭たびじ」で食べたこの丼は、生け簀からイカをさばいてすぐ丼となる。動画を見ると驚かれるであろう。ギンギラギンに輝くその身体に醤油をかけると暴れ出すのだ。背徳感は否めないが、吸盤による反撃をいただきながら残さずいただきました。

#23:金比羅火口展望台

洞爺湖の裏山にある展望台。苦労して見つけた入り口から、ダートの坂を登っていくと洞爺湖がパノラマで見渡せる展望台に着く。湖より目を引くのは火口に雨が溜まって湖になっている光景。すぐそばに見えるのだが、なんとも珍しい絶景だった。

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#24:洞爺湖ぐるっと彫刻公園

なんともインパクトのある彫刻ではないだろうか。これを絶景と言ってよいかは分からないが、美しい洞爺湖の湖畔にぽつねんとある風景はシュール極まりない。仮面のような形状になっているのを利用して、顔の裏側でテントを張ったのだが、人目につかない安心感が快適だった。が、朝起きて公園内でのテント泊は禁止と知りました。ごめんなさい。

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#25:富良野のヒマワリ畑

占冠村から富良野に向かう道すがら、美しいヒマワリ畑に出くわした。ちょっとした洒落心でハンドルを微修正しながらこだわりの写真を撮っていたのだが、いささかコダワリが過ぎた。ほかの絶景写真に混じると地味すぎる。よってボツ。北海道の雄大な絶景に小細工は無用だ。

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#26:名もなき絶景

2週間の旅程の半分は雨か曇りでホトホト困っていたのだが、旭川から音威子府に向かう途中は久しぶりに天気もよくて、青い空に緑の田んぼが映える気持ちのいい道のりでした。名もなき絶景とはまさにこういうことだと本心では思っているのですが、記事にするとどうしても弱くなってしまう。ちなみにトンボやハチといった虫はもう、北海道のいたるところにいる。申し訳ないのがバイクで轢き殺してしまうこと。小さいハチなんかは、走行中に「ペキョ!」と音がなって、ペイント弾でも浴びせられたかと思うと、僕の眼鏡でお亡くなりになっていたりするので黙祷です。

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#27:羽幌炭鉱跡

卒業旅行で廃墟に行くほど廃墟オタクの僕にはたまらない絶景。しかし、プロは私情を持ち込まない。パイが少ないと想定される絶景は泣く泣くスルーだ。旧道の先にあるこのエリアは車通りは皆無で、道端にはバッタが多数。バイク走行中でも足にぴょんぴょんぶつかって戯れてくるのだ。緑のかわいいバッタだが、苦手な人は近づかないほうがいい。

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#28:海沿いの廃線

オロロンラインがオロロンラインたる景色を見せる、その前のオロロンライン。ようは国道232号線沿いに廃線となった線路が走っているところがあった。海と退廃のコントラストがまた美しいのです。

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#29:オトンルイ風力発電所

オロロンラインがオロロンラインたる景色を見せるのはこのあたりからだ。「ようこそであります!敬礼!」と言わんばかりの風車たちが一糸乱れず立ち並ぶ。その姿はオロロンラインの直線道路と相まってあまりに絶景。しかし、あまりに有名すぎるので、これも泣く泣くスルーだ。

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#30:利尻富士

オロロンラインから見た利尻富士。この日は最高のオロロン日和。利尻島の利尻富士がくっきり見えて美しいったらありゃしない。さっきからオロロンオロロン言っているが、オロロンラインはマジ最高。

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#31:カニの爪

道の駅「オホーツク紋別」からほど近い異形エレメント。左下の車と比較していただければわかるのだが、バカでかい。これを作ったやつはバカである。愛すべきバカである。その昔は流氷の時期になると海まで運んで浮かべていたというから本当に人間っていうやつは、最高だ。

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#32:トラピスト修道院

白樺並木に覆われた修道院に続く一本道。降り注ぐ太陽をバックに、木漏れ日のシャワーを浴びながら爽快に駆け抜けるつもりだったが、最強最悪の豪雨に打たれながら(雨で前が見えないなんて初めてだった)、冷え切った体で命カラガラ修道院に駆け込んだ。しかし、そこで売られていたのはソフトクリームだけ。もちろん食べましたよ。3時間ぐらい雨宿りさせてもらったんだもの。めちゃめちゃウマかったのだが、めちゃ寒かった。

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#33:青い池

いや、まあ、絶景には違いないよね。

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#34:摩周湖

本編では屈斜路湖への踏み台として書いてしまいましたが、霧のない摩周湖に朝日が昇っていく景色はそれはそれで絶景だったのです。しかし、振り返ると屈斜路湖に霧がなだれ込んでいたのです。これは目の前の絶景を捨ててでも、行ってみるしかないでしょっ!

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#35:バースト寸前のタイヤ

2週間以上もの間、絶景を探し求めて走り続けたバイク。そのタイヤは磨耗して、ついに白い繊維が見えるまでに削れてしまった。しかし、クルマと違ってバイクの場合はタイヤをそう簡単に変えられない。CB400というメジャーなバイクでも、タイヤの在庫があるのは北海道内では小樽と札幌だけと言われてしまった。ガムテープを貼っても100mも走ると摩擦で溶けて余計に危うい状態に。時速30kmで1日かけて小樽に向かう道のりは辛かった。

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番外編2につづく!

未知の細道で連載した本編はコチラ!
未知の絶景(前編)
未知の絶景(後編)

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