幻想的で刺激的!? パラオでしか出会えない 「ジュエリーフィッシュ」の正体は?
2016/04/14
すべての島が、世界遺産。
パラオの奇跡「ロックアイランド」。
その中でも、奇跡中の奇跡と言える場所がある。
「ジュエリーフィッシュレイク」だ。
約12,000年前に形成されたと言われる
ジェリーフィッシュレイクは、
極狭の地下水道で海と繋がっている。
ただし、地下水道といっても亀裂のようなもの。
生物の往来を妨げるには充分すぎるほど隔絶されていた。
…はずが、
極小の隙間に迷い込んだ1匹のクラゲがいた。
そう、ガッカリしないでほしいのですが、
ジュエリーフィッシュは「クラゲ」のこと。
そんな迷いクラゲは
ふらり、ゆらりと、秘密の地下水道をたどりゆく。
そうして行き着いた先は養分豊富な未開の塩湖。
しかも、天敵がひとりもいない楽園だった。
それから時が経つこと数千年。
これ以上ない快適空間でクラゲたちは増える、増える。
おもしろいことに、
あまりにも外敵がいないものだから、
クラゲたちは自らの身を守る必要もなくなり、
「刺す」能力のほとんどを退化させてしまう。
今では完全に無毒な、新種のクラゲに進化。
ゆとりクラゲというか、ニートクラゲというか。
だから、よほど敏感肌の人でなければ、
裸でシュノーケリングしても、刺されるも心配なく
むにゅむにゅしたり、もふもふしたりできるんです。
そして、この湖のもうひとつの特異点が
僕たちに奇跡の景色を見せる。
その特異点とは、湖のうち酸素を含む層が
表層から水深15m以内に限られていること。
このため、酸素を必要とするクラゲは表層にいる。
とくに、昼になると太陽光を浴びて光合成するために
表層の中でも上層へと一斉に浮上していく。
だからこそ、こんなシュノーケリングが楽しめる。
※アクセスは、パラオ中心街から船で約45分。浜辺から短い小道を歩けば、すぐに湖に到達します。ただし、ジェリーフィッシュレイクを訪れるには許可証が必要。しかも100ドルと高い。2009年までは35ドルだったが、大幅に値上げされてしまった。
それでも、一見の価値はある。
忘れられない絶景のひとつです。