TRAVERING

なぜ旅に出るのか?そこに地球があるからさ。

ぼくには選挙権がありません。

   

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ぼくには選挙権がありません。正確に言えば違うらしいですが。

7月10日は選挙の日。なかなかハガキが来ないなぁと思っていたのですが、7月5日になってもまだ来ない。今夜から関西へと旅に出て2ヶ月は戻ってこないこともあり、「しかたない、不在者投票に申し込みに行くか」と思って、藤沢市の不在者投票所に行って驚いた。

ぼくには選挙権がなかったのである。

通常、「不在者投票所」に行けば、投票用紙を郵送してもらうための申し込みができる。ぼくはこれから投票日までの数日間は大阪の実家にいるので、投票用紙を実家に送ってもらい、実家から藤沢市民として投票することができるわけだ。

「ハガキがまだ来てないんですよね」とぼくが言うと、選挙管理委員会の方が「いつから藤沢に住んでるんですか?」と聞いてくる。ちょうど住民票を持っていたので確認すると、藤沢市への転入日は3月1日。届出日は4月7日だった。

問題はここである。

選挙前に、各市の選挙管理委員会が「選挙名簿」というのを作るそうだ。今回の選挙の場合、「3月21日以前」に転入した人は藤沢市の選挙名簿に名前が載り、「3月21日以降」に転入した人は引っ越す前の市の名簿に載るわけだ。ぼくで言えば逗子市である。

ぼくは、3月1日に藤沢市に転入している。しかし、届け日は4月7日になっている。この場合、ぼくの名前は藤沢市の名簿にも、逗子市の名簿にも、名前が載らないそうなのである。どうりでハガキが来ないわけだ。ナルホド、ナルホド。

「では、ぼくはどうやって投票したらいいんですか?」そう聞くと、選挙管理委員会の方はあれこれ調べたり電話してくれたりしてくれました。その結果。

「投票する手立てがありません」

そう言われてしまったのです。思わず耳を疑いました。「ぼくには選挙権がないってことですか?」そう聞くと、「ええと……、捉え方としてはそう思われても仕方がないのですが、正確に言えば、選挙権はあるのですが、投票できる場所がどこにもないんです」そう言われたのです。

これって常識でしょうか?

ぼくは、職業柄もあり、1年おきに引っ越しする日々が続いている。その度に、律儀に住民票を移動させてきたのだが、転入日は適当に書いていた。3月は藤沢と逗子を行ったり来たりしてたけど、なんとなくキリがいいので「3月1日」とか。こんなことなら「3月22日」と書いておけばよかったわけだが、知らなかった。

ただ、藤沢市民として投票できないのは分かるとしても、元逗子市民として投票する権利もないなんて!住民税はきっちり取られるのに。「投票したくてもできない」「選挙に参加させてもらえない」こんな事態が、転入日とか、届け日とか、そんな3ヶ月前の事務的なうんぬんで起きてしまってよいのだろうか。

この歳になって選挙に行けないなんて恥ずかしい。

「選挙にいこう!」なんて、ぼくに言う資格はありませんが、旅人のみなさんは、引っ越しも多いかと思います。ぼくみたいにならないよう、どうかお気をつけください。

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