TRAVERING

なぜ旅に出るのか?そこに地球があるからさ。

【バリのりⅠ】車の免許合宿のように「波」に乗れるようになる「サーフィン合宿」の旅!

      2016/11/23

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「サーフィンができるようになりたい」

ずっとそう思ってきた。夏が来るたび思い出し、秋が来るころ忘れてく。寄せては返す波のような胸のさわめき。でも、行動には移せていないミーハーなヤツがいる。

たとえば、こういうヤツ。

1. 仲間の前だけJack Johnsonを流そうとするヤツ

普段は聞かないくせにオシャレ用にiTunesに入れてるヤツ。「ドライブにはDef Techでしょ!」とか言ってMy Wayするヤツも同罪だ。

 

2.意味も知らずにこんなTシャツ着てるヤツ

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「Endless Summer」はサーフ映画史に残る名作である。これを着て浜辺を歩くなんて「雷門」と書いた赤いTシャツを着て浅草を闊歩するようなもの。こういうヤツはたいていミッキーがサーフィンしてるTシャツも持ってる。

 

3.湘南・鎌倉に住みたいとか言ってるヤツ

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東京の暮らしってなんか違和感あるんだよね〜、もうちょい自然との距離が近いリラックスした生活がしたいっていうかぁ〜とか言ってるヤツ。オーガニックぅ〜も同様だ。

 

イエス。すべて、僕である。

 

こんな僕は「陸サーファー」以下の「ヲタサーファー」と言えよう。しかし、こうも言える。これらに当てはまる人は、魂にビッグウェーブが押し寄せつつある「波に呼ばれている人」であると。

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僕はといえば、ちょうど1年前に湘南に引っ越した。

ーー目覚ましは波の音。「今日はいい波が来てる」とクールにtweetして、徒歩30秒の海へとパドリング。素人が始発列車で群れをなして到着するのを尻目に、早々かつ颯爽と切り上げて、ブルーボトルなコーヒーとエッグベネディクトな朝食をinstagramするーーそんなサードウェーブ系男子になるのだ!

……とか言ってたにも関わらず、一度もサーフィンはしなかった。引きこもりのヲタサーファーである。

そもそも、湘南の海は人間が渋滞しているし、みんなウマイし邪魔しちゃ悪いしコワモテだし、素人がヲタヲタしてたら怒られそうだし……とか“なみなみならぬ”言い訳をしてたら湘南の夏が終わってた。湘南に住んでいてこれだから、東京に住みながら週末だけ湘南に通おうだなんて、いわんや、あにはからんや、である。

 

そこで、エウレーカ! ひらめーた! のである。

サーフィン合宿

運転免許は14日ぐらいかかった気がするが、サーフィンなら7日ぐらい習えばイケるのではないか。仮説としては、湘南デビューしても恥ずかしくないレベルに、むしろ、東京からチマチマ通っている陸サーファーをごぼう抜きして、一気に「並サーファー」ぐらいになれるのではないか!?

 

ためしに「サーフィン合宿」と検索しても、まともな情報はヒットしない。旅がパッケージングされていないということは、行き先から自分でプランニングしなければいけない。実際の波もこれくらい乗りこなせたらいいのにと思うくらいネットサーフィンを進めていくと、これらの記事が見つかった。

海外サーフトリップおすすめの旅行先TOP10ランキング

アジアで厳選した超おすすめサーフスポット5選

ハワイ、スリランカ、台湾、メキシコ……どこも魅力的だが、どちらも1位は「バリ」。しかも、初心者から上級者まで、なみいるスポットが勢ぞろい。行くならズバリ! バリなのだ。バリバリメジャーな観光地で日本からも近い、ということは費用も安いかも!?

さらにネットの海を潜っていくと、格安航空券は4.5万円、ホテルは2.5万円、毎日3時間のマンツーマンレッスン7日間で3万円。合計10万円ぐらいあれば可能なことがわかってきた。

10万円で「特技:サーフィン」と履歴書に書けるとすれば安い! 安すぎる! というわけで、勢いでポチった。「大切なことは、出発することだった。」星野道夫の「長い旅の途上」にある一説だが、思い立ったら即行動。さすればたぎる旅への鼓動(星野さんはこんな韻ふまない)。

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「DeNAトラベル」から格安航空券をゲットして、評価の高いホテルをチョイスしたはいいものの、悩ましいのはサーフスクール。

日本語で教えてもらえるスクールもたくさんあってバリの恵みに驚かされるが、どうやら定番は「デコムバリサーフ」のようだ。僕はさらにリーズナブルな「ロータイドサーフスクール」を選んだ。日本語でメール問い合わせもできるし、トリップアドバイザーによる評価もすこぶるいい。

レッスンは7日間で、移動を含めて9日間。これは忙しいサラリーマンでも夏休みで可能な期間である。しかも、バリ観光も、バリの波も、6月〜8月がベストシーズンだという。なんともオフショアな追い風ではないか(オフショアとは陸から海に吹くサーフィンにとってベストな風のことである)!

とはいえ、7日間の集中レッスンで、本当にサーファーとして恥ずかしくないレベルになれるのか。仮説を確かめるためにも、まずは僕が実験台として旅してみよう。もちろん、バリから帰って湘南デビューするまでが今回の旅である。いざ、テイクオフ!

……その前に予習である。

湘南の波乗り偏差値「50」ぐらいを目指しているが、僕は一度も波に乗ったことがない。せめてイメージトレーニングぐらいはしておきたい。

いかに効率よく習得するかという点においては、齢三十にもなれば大体の容量はつかんでいる。まずは正しく頭でイメージして、報酬が必要なら設定して、あとはイメージ通りに体を動かす反復練習である。そこで役に立ったのがこのサイトで紹介されている動画たちだ。

サーフィン@マガジン オススメのサーフィン動画

さらに、「湘南T-SITE」に行けばサーフィンのマニュアル本がたくさんあり、5冊ぐらい読み流していくと、重複している内容が脳に堆積していく。すなわちそれが重要なことである。ついでに「バリの歩き方」的な情報から「バリの教科書」的な情報まで読み漁る。まずは“なみはずれた”努力から。波に乗る前から旅は始まっているのである。

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そして、出発前夜。

そもそも、僕はなぜサーフィンに憧れを抱いたのだろう。その原点となる記憶を掘り返していたのだが、友人のとある一言に辿り着いた。

「グリーンルームって知ってる?」

グリーンルーム? そんな名前のフェスとかなかったっけ? あいまいに答えた僕に、友人はこう言った。

「サーフィン用語でチューブの中にある空洞のことなんだけど、太陽の光で波がグリーンに輝いて見えるんだって」

僕は完全に見とれてしまった。その瞬間、確かに波に包まれたのだ。とても美しい波に。

このレベルになるには、波乗り偏差値「70」ぐらいは必要だと思うけれど、いつか世界のどこかでこの絶景を体感したい。こうしてサーフィンをめぐる旅がはじまったのだった。

 

>>車の免許合宿のように「波」にバリバリ乗れるようになる「バリで波のり合宿」の旅!略して『バリのり!』はじまります!
【バリのりⅡ】バリでバリバリ波にノリノリ!できるのか!? サーフィン合宿1~3日目

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